妊婦検診のお勧め

1歳半検診の風景
妊娠中の口腔ケアは「健康な赤ちゃんの出産」と理想的な「虫歯予防」に繋がります。
歯肉の腫れや出血(歯周病の状態)
妊婦の半数以上が妊娠によって亢進した女性ホルモンを好む歯周病菌が増えること、つわりによってケアがおろそかになることでリスクが増加します。
こんな危険性も
妊娠性歯周炎と早産、低体重児の出産と関連
アメリカでの疫学的調査では、歯周炎のひどい妊婦は早産、低体重児出産の危険性が7倍にも高まると言われています。
虫歯の有無
唾液検査(菌の状態を知る事で予防ができます)
検査1.唾液の分泌量を調べます
- イスに座ってリラックスした状態で、味のついていないガムを噛みます。
- 唾液が出てきたら、容器に集めます。
- 5分間で出た唾液の量を計ります。

検査2.唾液の抵抗力を調べます
- 検査1で集めた唾液を検査用紙に垂らします。
- 5分後に検査用紙が何色に変わったかを調べます。

検査3.虫歯菌の数を調べます
- 検査1で集めた唾液を専用の培地に垂らして37℃で2日間培養します。
- 2日後に菌の数をチェックします。

妊娠中からできる予防
キシリトール
妊娠中からキシリトールを使用することでお子さんの虫歯のリスクが減ります。
妊娠中の歯科治療のリスク
- 妊娠4ヶ月以降の安定期になると治療ができますが体調をみて治療となります。
- レントゲン撮影はできるだけ避ける事をお勧めします。
- 薬の服用もできるだけ避ける事をお勧めします。
妊娠中の歯科治療Q&A
Q1.親知らずが痛みだしたのですが?
まず、歯科医院で診療を受けましょう。
分娩後まで延期できるようであれば応急処置にとどめますが、抜歯が必要であれば安定期(4ヶ月末~7ヶ月)に処置を行うべきです。
できれば、妊娠前に歯科検診を受け、必要な処置はすませておきましょう。
Q2.麻酔は大丈夫ですか?
必要最小量の使用にとどめるのはもちろんですが、通常の歯科治療で使用する量は問題ありません。
麻酔時の痛みを最小限にしてストレスを避けるようにしてもらいましょう。
Q3.治療で仰向けになると苦しいのですが?
妊娠末期には仰向けの姿勢を長く続けると、子宮が下大静脈を圧迫するため血圧が低下することがあります。身体を左に傾けることによって和らぎますが、治療の際は完全な水平位ではなく、座った姿勢で行ってもらいましょう。
Q4.授乳中なのですが薬は大丈夫ですか?
なるべく薬剤を投与しないことが望ましいのですが、抗生物質が母乳を介して新生児へ移行する量は微量なので、常用量で短期間なら問題ないと考えられています。もし可能であれば、服用中のみ一時的に粉ミルクなどの人工哺乳に変えるのもよいでしょう。
さぁ生まれてきた大事なお子さんの虫歯予防をしましょう
まず、感染のリスクを避け
- 哺乳瓶の試しのみは、ダメです。
- 離乳食が始まったら、同じスプーンや箸で食べたり口移しで食べたりしないで下さいね。
- 歯が萌出してきたら歯ブラシデビューです。磨く習慣も教えましょう。
- 味覚は三歳までにきまります。虫歯予防のためにも甘いものは控えめに!
- おかあさんの歯磨きテクニックを磨こう!仕上げ磨きが大事です。
- フッ素知っていますか?毎日の塗布で、虫歯予防ができます。
- キシリトール!ガムやタブレットを使おう!
詳しくは、かみデンKIDSでみんなで楽しく学習しましょう。